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福岡市、成人の日記念行事の案内ハガキ145人分を委託業者が紛失 — 納品時の照合で不足が判明

項目内容
発生日特定されていない。2025年11月26日の納品時に不足が判明
公表日2025年12月10日
対象組織・業界福岡市(公共・非営利)。紛失したのは委託業者
影響件数145人分のハガキ。氏名と住所が記載されていた
攻撃手法攻撃なし。委託業務の過程での印刷物の紛失
情報源Security NEXT(2025年12月10日)

福岡市は2025年12月10日、成人の日記念行事の案内ハガキの一部を、委託業者が紛失したと公表しました。

2025年11月26日に納品された際、一部が見当たらないことが判明したものです。対象は145人分のハガキで、氏名と住所が記載されていました

同市は関係各所を探したものの発見できず、対象者に対して経緯を説明し謝罪する書面を送付しています。

  • 時期不明: 委託業者における印刷・封入等の作業の過程でハガキの一部が失われる
  • 2025年11月26日: 納品された際、一部が見当たらないことが判明
  • 判明後: 関係各所を探したものの発見できず。対象者へ経緯を説明し謝罪する書面を送付
  • 2025年12月10日: 福岡市が公表

判明している事実: 委託業務の過程で145人分のハガキが失われたことのみが公表されています。失われた工程(印刷、封入、仕分け、搬送のいずれか)、紛失した時期、委託業者名は公表されていません。

納品の時点で不足が判明したという経緯から、失われたのは委託業者の作業工程のなかと考えられます。案内ハガキは対象者名簿をもとに宛名を印刷する成果物であり、市の側は納品数と名簿の件数を突き合わせることで不足を検出できます。

145人分という数量は、印刷や仕分けの過程で束ごと失われた場合に生じやすい規模です。1枚ずつではなく、一定の束単位で扱われる工程のどこかで抜け落ちた可能性が考えられます。

発見できなかった理由については、廃棄処理に紛れた可能性が考えられます。ハガキの印刷では試し刷りや不良品が発生し、それらは廃棄されます。正規の成果物と廃棄対象を仕分ける段階で、確認の手順が働かなかった場合、この結果になります。

1. 委託先での作業も工程ごとに数量を照合する

Section titled “1. 委託先での作業も工程ごとに数量を照合する”

今回、不足の発見は納品という最後の段階でした。納品時にしか照合していなければ、失われた工程を特定できず、捜索の範囲も絞れません。印刷、封入、仕分けといった工程の切り替わりごとに数量を確認する運用を委託仕様に含めることで、発生時点の特定が可能になります。

2. 廃棄物と成果物の分離を、物理的な配置で担保する

Section titled “2. 廃棄物と成果物の分離を、物理的な配置で担保する”

印刷業務では試し刷りや不良品が必然的に発生します。正規の成果物と廃棄対象が同じ場所に置かれる作業環境では、仕分けの誤りは避けられません。保管場所そのものを分ける指定が、確認手順よりも確実に働きます。

3. 氏名と住所の組み合わせは、それだけで到達可能性を生む

Section titled “3. 氏名と住所の組み合わせは、それだけで到達可能性を生む”

今回失われたのはハガキであり、記載されていたのは氏名と住所です。この組み合わせは、その人物に物理的に到達できることを意味します。電子データの漏えいと違い、印刷物は入手した相手がそのまま宛先として使えます。発送物に含める情報を必要最小限にとどめる判断が、こうした場面で効きます。

ヤグラの視点 — 復旧可能性という指標:この事案が発見されたのは、数を数える工程が残っていたからである

Section titled “ヤグラの視点 — 復旧可能性という指標:この事案が発見されたのは、数を数える工程が残っていたからである”

145人分のハガキが失われ、捜索しても見つかりませんでした。結果として被害は回復していません。それでもこの事案には、記録に残す価値のある構造があります。納品時に「一部が見当たらない」と判明した——つまり、失われたことを組織が自力で検出できたという点です。

紙の紛失事案では、失われた事実そのものが観測されないケースが繰り返されています。参照されない文書は、なくなっても不在に気づかれません。今回それを検出できたのは、発送物という業務の性質上、名簿の件数と納品数を突き合わせる工程が組み込まれていたからです。もし照合がなければ、145人にハガキが届かなかったという事実は「配達の遅れ」や「宛先不明」として処理され、紛失として認識されないまま終わった可能性があります。

うまく機能した部分と、していない部分を分けて見る必要があります。機能したのは検出(数量照合)で、機能していないのは追跡(どの工程で失われたか)と回収(発見できず)です。検出だけがある状態では、対象者への通知はできても、再発防止策を具体的に選べません。紙を扱う業務では、数を数える工程と、どこで数が合わなくなったかを辿れる記録の両方が必要です。前者があったことは評価点であり、後者がなかったことが次の課題です。

  • 失われた工程と時期の特定
  • 委託業者における数量照合および廃棄手順を含む再発防止策の公表内容
日時内容
2026-08-122025年12月10日の公表内容をもとにアーカイブ記事として作成