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佐銀デジタルパートナーズのメールサーバが不正利用 — 自社ドメイン詐称のスパム送信、個人情報漏えいは確認されず

項目内容
発生日2026年7月8日以前(不正利用が判明した日: 7月8日)
対象組織・業界佐銀デジタルパートナーズ株式会社(佐賀銀行グループ・情報処理サービス業)
攻撃手法メールサーバへの不正アクセス・自社ドメイン詐称メールの送信
情報源サイバーセキュリティ.com(2026年7月15日) / ScanNetSecurity(2026年7月30日)

佐賀銀行グループの佐銀デジタルパートナーズ株式会社は2026年7月8日、業務上の通知などに利用するメールサーバが第三者に不正利用され、自社ドメイン「@scsweb.co.jp」を詐称したメールが送信されたことを公表しました。同社は情報処理サービス業を営み、金融システムから発展して自治体・流通・製造・卸業向けの業務ソフトウェア開発を手掛けています。

顧客データへのアクセスは確認されておらず、個人情報の漏えいは確認されていないとしています。同社は不正アクセス防止システムの強化、異常検知プロセスの見直し、セキュリティ設定の更新、従業員教育の徹底などを実施予定と発表しています。

  • 2026年7月8日: 業務通知用メールサーバへの不正利用、自社ドメイン詐称メールの送信を確認・公表
  • 以降、原因調査と再発防止策の策定を継続中

不正アクセスの初期経路(メールアカウントの認証情報漏えい、メールサーバ本体の脆弱性、業務PCからの水平展開)は現時点で公表されていません。

考えられる原因(推測): 自社ドメイン詐称メールが「メールサーバ経由で送信」されたということは、単なるなりすまし(SPF/DKIM/DMARCで検出可能な外部からの詐称)ではなく、正規のメールサーバの認証を通過してから送信された可能性が考えられます。この場合、(a) メールアカウントの認証情報が漏えいし正規ログインでスパム配信、(b) メールサーバ本体のリレー設定に不備、(c) 業務PCがマルウェア感染して社内のメール送信機能が悪用された、といった経路が典型です。

1. 「自社ドメイン詐称メール」の技術判定

Section titled “1. 「自社ドメイン詐称メール」の技術判定”

自社ドメインを詐称したメールがどこから送信されたかは、SPF/DKIM/DMARCの認証結果である程度判定できます。「正規のメールサーバから送信されたが、送信者が本来の担当者ではない」ケース(本件で疑われる類型)は、外部からの単純な詐称と異なり、認証情報レベルの侵害を示唆します。両者で対策は根本的に異なるため、初期の技術調査で切り分ける必要があります。

2. メールアカウントの多要素認証

Section titled “2. メールアカウントの多要素認証”

金融グループの情報処理子会社では、業務メールアカウントに対する多要素認証(MFA)が最低限のベースラインとなりつつあります。パスワードのみのアカウントは、リスト型攻撃・フィッシングでの認証情報窃取・過去漏えいの認証情報使い回しなど、複数経路で侵害されるため、MFAは実効性の高い対策です。

3. 「業務通知用サーバ」も配信基盤として管理する

Section titled “3. 「業務通知用サーバ」も配信基盤として管理する”

業務通知用のメールサーバは、顧客向け配信基盤と比べて監視が手薄になりがちです。しかし攻撃者にとっては、「顧客に到達する自社ドメインからのメール送信」が可能であれば、顧客を騙すフィッシングの起点として悪用できます。業務通知用サーバも「外部への通知チャネル」として、送信量・送信先分布の異常検知の対象に含めるべきです。

ヤグラの視点 — 影響範囲の自動調査:「詐称メールが誰に届いたか」を短時間で把握できるか

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自社ドメインを詐称したスパムが送信された場合、「誰宛に、何通、どのような内容で送信されたか」を短時間で把握できるかが、二次被害の抑制に直結します。詐称メールを受け取った取引先・顧客が「怪しいメールが来た」と気づかずにリンクをクリックしたり添付を開いたりすれば、フィッシング被害の連鎖が発生します。

配信ログ・SMTP送信ログを平時から集約しておき、事案発生時に「送信量の異常な急増」「通常時と異なる宛先分布」を数分〜数時間で抽出できる仕組みがあれば、対象取引先への注意喚起を先手で打てます。送信ログ・受信ログ・認証ログを横断して見る仕組みは、外部への通知チャネルを持つあらゆる事業者に共通する備えです。ヤグラの AI SOC は、100+の連携先ログを集約・相関分析する設計で、こうしたメール系ログの異常検知にも対応します。

同社は不正アクセス防止システムの強化、異常検知プロセスの見直し、セキュリティ設定の更新、従業員教育の徹底などを実施予定と発表しています。金融グループの情報処理子会社への侵害は、金融サプライチェーンの信頼性に直結するため、詳細な原因公表と再発防止策の展開が期待されます。

日時内容
2026-08-02初稿公開(アーカイブキュレーション batch23)